レンタルチャット 図で見せる福田恆存の世界
                                       〔当HP:目次〕

図で見せる福田恆存の世界(難解部分の手助けとして)
 
(現在、鋭意作成中につき、乞ご期待)


『近代の宿命』(作成中)

 「実証主義がかれらの自我のうちから追放した神に型どれる人間の概念の探求」(全
1:P637『現代人の救ひといふこと』)
  ・・・・それが、西欧(欧米)諸事情を解くキーフレーズ。

即ち、制度による具体化・・・・
「万人をその胸に救ひとる人格神が、その手をその脚を、さらにその胴体をもぎとられ、
それらが制度化せられ機械化(A)せられるーーで、神は人体を失つて、完全な精神とし
ての抽象化を受ける。その精神が文学の領域(B)として残されるといふわけだ」

「近代ヨーロッパは神を見失つたーーが、それはただ神の解体と変形と抽象化とを意味
するに過ぎぬ。まさにそのための手続きであり過程にすぎなかつたヨーロッパの近代精
神とその政治制度・経済機構(A)」(全2:P463・P466『近代の宿命』)

 上記(A)(B)の領域等、詳しくは以下の構図から。
    図で見せる『近代の宿命』 
 




「近代日本文学の系譜」中のいはゆる「私小説家」及び「近代」日本人の精神性
(作成中)

「ぼくたち(日本人:吉野注)のうちに政治(A支配=被支配の自己:吉野注)では救ひえ
ぬどんな苦悩が存在してゐるといふのか」

この問題は解かり易いやうでなかなか難しい問題である。それは恆存の言ふ、「ぼくたち
はまず第一に、ヨーロッパの近代を本質的に究明して日本に真の意味の近代がなかつ
たことを知らねばならぬ」(『近代の宿命』)に繋がつてくる。
「日本に真の意味の近代がなかつたこと」は、以下の「西欧近代」についての文章と比較
してみると、より一層構図の違ひによつて浮き出されてくる。
(別図 「近代」:西欧と日本の比較構図 参照)

 「科学技術と社会制度の民主化との過程が進むにしたがつて、それまでの精神の領域
(B個人の純粋性:吉野注)に属し精神がこれを解決すべきだと信じてゐた問題が、逐次
物質の領域(A支配=被支配の自己:同注)に移されて、物質の問題として解決されてい
つた。物欲に克といふ克己の倫理(Bの領域)も、充分に欲望する物質生産(Aの領域)
するといふことで解決されてしまふし、病苦に堪へるといふ美徳(Bの領域)も、医学の進
歩(Aの領域)が徐々にそのやうな精神の無益な負担を軽減しつつある」(全2:P453
『近代の宿命』)
 「実証主義は近代ヨーロッパに自我の平板さと無内容とをおもひしらせた。が、リアリス
トたちがさういふ近代自我に幻滅と絶望を感じたとすれば、ぼくたちはその絶望を可能な
らしめたものとして、かれらの夢想してゐた自我の内容の高さと深さとに想ひいたらねば
ならず、その背景に発見されるものは神でなくしてなんであつたらうか。そして十九世紀
末葉から現代にかけて、かれらの精神が「現代人の救ひ」を求めつつ漂泊をつづけてゐ
るとすれば、それは実証主義がかれらの自我のうちから追放した神に型どれる人間の
概念の探求でなくしてなんであらうか。とすれば、ぼくたち日本人にとつて、救ひをいふ前
に、救ひを必要とする危機の自覚がまずなければならず、この幻滅の自覚をもたらす実
証精神といふやうなものが、はたして今日まであつたかどうか、そのこと自体がまづ問は
れねばならない」(全1:P637『現代人の救ひといふこと』:昭和二十二年執筆)



図説:福田思想の基調音(そのダイナミズム)   作成中





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